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柿の種を詰まらせた子どもの口に、ツルがクチバシを突っ込んで助けるワイルドなツルの恩返しが話題の民話「つる柿」
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柿の種を詰まらせた子どもの口に、ツルがクチバシを突っ込んで助けるワイルドなツルの恩返しが話題の民話「つる柿」

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Twitterで周南市が話題になっているらしい。その投稿がこちら。

そして、ついにYahooニュースにも掲載。

これはもう見過ごせません。ワイルドな鶴の恩返しをお伝えします。
はじまり、はじまりー

民話「つる柿」

特別天然記念物八代のツルおよびその渡来地である周南市八代地区には、ツルにまつわる民話がいくつか残されています。ここでは、ツルと村人との心温まる話の「つる柿」の民話を紹介します。

むかしむかしある日のこと、親子のツルが空高く飛んでおりました。
八代の里は、柿の木の多いところ。ちょうどそのころ、枝もたわわに実った柿が、サンゴ色にうれて、夕日に美しく輝やいておりました。
子どものツルがこの柿を見て、食べたいと欲しがりました。けれども、ツルは、木の枝にとまることができません。

そこへ、一羽のカラスが飛んできました。柿の枝にとまると、さっそく、うれた柿をおいしそうに食べはじめました。

これを見て、親ヅルは柿の木の下へ降りて、「カラスさん、わたしたちにも一つ、うれた柿をとってくださいな。」と頼みました。
カラスは「もいでやってもえ~がの~。お前さんは、きりょうよしじゃ、よううれた柿じゃ~、きれいな着物がよごれるじゃろうから、まぁこれがよかろうて。」といって、まだうれていない、固い柿をとってツルに投げました。

「カラスさん、すみませんが、もっとうれたのを頼みます。子どもが欲しがりますので・・・」と、ていねいに頼みました。
「そうかぁ~、それならちょっと待っちょけ~や」と言ったきり、今度は、自分だけよくうれた柿を食べ種やヘタを下へバラバラと投げ捨てました。

いつまでたっても取ってくれそうもありませんので、ツルは、また頼みました。
するとカラスは腹をたてて、「それなら、お前さんがのぼって好きなのをもぎんされ。」と言ったかと思うと、また固い柿をとって今度は、ツルに投げつけました。

これを、先ほどからじっと見ていたお百姓さんがありました。
親子のツルをかわいそうに思ったお百姓さんは、急いで柿の木に登ると、カラスを追い払い、よくうれた柿を二つも三つももいでツルに渡してやりました。

ツルの親子はよろこんで、すっかり食べると、「クルー、クルー、クルー」と、お礼をいいながら空高く飛んで行きました。

それから、しばらくたった、ある寒い日のことでした。このお百姓さんの家に、たいへんなことが起こりました。
お百姓さんの子どもが干柿を食べて、柿の種をのどにつめてしまったのです。里には、お医者さんもいませんので、お百姓さん夫婦は、日ごろ信心する天神さまへ助けをもとめて、お祈りに行こうとしました。

その時、いつぞやのツルが、このお百姓さんのあわてた姿を見て、その訳をたずね「わたしがお助けしましょう。さぁ急ぎましょう。」とお百姓さんの家へ飛んで行きました。
そしてツルは、苦しんでいる子どもの口を開けさせると、その長いくちばしで、なんなく柿の種をついばみ、取り出してしまいました。

お百姓さん夫婦は大よろこびで、ツルにお礼を言い、そして「八代の柿ぁ~、うまいんじゃが、なしてか種がこう多うてしょうがない。種さえなけりゃ~、八代の柿ぁ~周防一なんじゃが。」と言いました。
それを聞いたツルは、うなずくように首を大きくふると、空高く飛び立ってゆきました。

ツルは天にのぼって神様に今までのことを話しました。
神様は、ツルが八代の人々に優しくされたのをたいへんよろこばれ、ほほえみながら「そうか、よう分かった。 これからも八代の里の人たちと仲良くするのじゃぞ」とこたえられました。

これからです。八代の柿は、木になる間は種があっても、干柿にしてしまうと、どうしたわけか、種がすっかりなくなってしまいます。
こうして八代では、ほした柿を干柿とも、つるし柿とも言わず、ツルの恩返しと考えて、いつからか『つる柿』というようになったそうです。

おしまい

ワイルドなツルの恩返しいかがでしたでしょうか?
せっかくなので、特別天然記念物八代のツルおよびその渡来地の八代地区についてご紹介いたします。

特別天然記念物八代のツルおよびその渡来地について

周南市八代地区は、全国で最も早く明治20年からツルの保護を始めた「近代日本自然保護制度発祥の地」。大正10年に、八代村(現在の周南市大字八代)全域が天然記念物に、その後昭和30年には特別天然記念物に指定されました。主にナベヅルが越冬のため渡ってくる本州唯一のツルの渡来地です。

ナベヅル基礎知識

ナベヅルは、ツル科ツル属に分類される大型の鳥類で、シベリア南東部から中国北東部で繁殖し、冬に日本にやってくる渡り鳥です。

ナベヅル

全体的に灰黒色をしていて、首から上は白く、頭頂は赤い皮膚が露出しています。身長は、90~100cm、翼長は45~50cm、くちばしは10cm程度で、体重は3.5~4kgほどです。

成鳥と幼鳥の大きさはほとんど変わりませんが、幼鳥は少し茶色がかった色で、特に首から上に茶色の産毛(うぶげ)が残っていることで成鳥と区別することができます。

ナベヅルを漢字で書くと「鍋鶴」で、鍋の底の墨色からきているといわれています。

IUCMレッドリスト(2013)では現在のナベヅルの世界での推定羽数は11,600羽とされ、そのほとんどが日本国内(主に鹿児島県出水市)に渡ってきます。同リストでは絶滅の危険が増大している種として絶滅危惧2類に指定されています。

令和3年シーズンのナベヅル渡来数

令和3(2021)年10月23日 今シーズン第1陣のナベヅルが渡来しました。本年度の最大渡来数は28羽です。
令和4(2022)年4月1日 すべてのツルが北帰行しました。

八代のナベヅルを観察するには

ナベヅルが渡来した際は、ツルの里にあります「野鶴監視所」からご覧ください。
お車でお越しいただくことが多いと思いますが、野鶴監視所周辺に車を駐車すると、ツルが驚きますので、お車は”鶴いこいの里”もしくは”八代郵便局”裏の駐車場に駐車の上、見学をお願いします。
鶴いこいの里には、ツル資料展示室がございます。ツル見学の際には、こちらにもぜひお立ち寄りください。ツル資料展示室および野鶴監視所は入場無料です。


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