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【担当者が語る!】周南市市民ライター始動の裏側、全部話します。

2022年2月、年代も職業も趣味も文体もバラバラの12人が一斉にスタートラインに立ちました。任命書を握りしめ、いよいよ山口県周南市市民ライターとしての活動が始動します。

「大好きな昆虫を通して、この山口県周南市にある自然の魅力や、周南市に生きる生物の命の尊さを、子育てと両立しながら伝えていきたいです。」
そう話すのは、今回、周南市市民ライター1期生(AKB48みたいですね)に任命された市民ライターのひとり、塩田紗希さん。蝶の柄で彩られた素敵なマスクと、明るく笑顔で自分の気持ちを素直に話す様子がとても印象的な、市内在住の主婦の方です。

令和4年2月8日に行われた任命式で任命書を受け取る塩田さん

周南市市民ライターは、周南市に在住・在勤・在学(1期生に学生はいません…)している20歳以上のメンバーで構成されています。
このたび、記念すべき1期生に選ばれたメンバーは全員で12名
今回は、周南市市民ライターが任命されるまでの道のりと、メンバーの紹介をしたいと思います。

なぜ周南市市民ライターを始めることになったのか

noteにもマガジンを作っています。このバナーが目印!

周南市市民ライターをスタートさせたのは、周南市役所シティプロモーション課です。シティプロモーション課の仕事をとってもざっくり話すと、周南市の魅力を市内・市外に広く周知することです。その目的は、周南市へ興味を持ってもらい、観光に訪れてもらったり、移住定住を検討していただいたりと、周南市の関係人口を増やすことです。そのほかにも、ふるさと納税やSNSの運営など、多岐にわたります。

どうしたら、周南市に行きたいと思う?周南市に住んでもらえると思う?

それはもちろん人によって違うと思います。ちょっとしたカフェがあるか、美味しいお店があるか、1日中楽しく遊べる場所があるか、子育て環境や制度が整っているか、働く場所があるか、安全に暮らせるか…
いろんな視点から、周南市の「リアルな暮らし」を伝えることで、周南市が自分の条件に合った場所であるかを考えるきっかけを作り、

周南市に行こうかな。周南市を移住先の一つとして考えてみようかな。

と、周南市に遊びに行くこと、暮らすことをイメージしてほしい。わたしたちはそう考えました。

それらを伝えるには、私たちシティプロモーション課だけではなく、実際に周南市に住んでいたり、周南市で子育てしていたり、周南市で働いていたり、周南市で学んでいる学生だったり…そういった人たちが感じている、周南市でのリアルな暮らしの感想を、市民の方が市民目線で伝えていくことが大切なのではないかと考え、周南市市民ライターを始めることになったのです。

私たちは、周南市市民ライターと一緒に「ニッチなタウンガイドブック」の制作をめざしています。周南市公認の市民ライターが独自の視点で、市内での暮らしや風景などを記事にすることで、旅行雑誌とは一味違う、新しい周南市の歩き方を提案することを目標に据え、募集を開始しました。

市民ライターになるまでの道のり

周南市市民ライターの募集は、募集人数10名程度とし、令和3年11月15日からスタートしました。参加条件は

  • 周南市在住または在勤、在学している20歳以上の方

  • 全3回の市民ライター講座を受けること

  • 2022年1月〜3月の間に3本以上の掲載記事を執筆すること(山口県下に1から2月にかけて、新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が発令されたため、締切を4月以降に延期)

です。期限は11月30日。最初は、応募が来るかなぁ…とドキドキしていました。メールフォームから応募していただくため、応募があれば担当のシティプロモーション課宛にメールが届きます。課員の皆が毎日楽しみにしていました。

「あ!来てます!」
「今日も来てます!」

なんとなんと、最終的に総勢26名の応募がありました!
とても嬉しかったことを覚えています。

SNS掲載もがんばりました

さて、とはいえ応募いただいた26名全員が周南市市民ライター!になれるわけではありません。
26名にはまだ乗り越えていただかなければならない壁が…
次に待ち構えているのは「全3回の市民ライター講座の受講」です。
次章にて詳しくお話ししましょう。

全3回の市民ライター講座

今この記事を執筆している私も、この課に配属されるまで文章をこんなに書いたことはありませんでした。全くの素人です。ブログもやったことがありません。文章を書くのってこんなに難しいんだ…と実感しています。でもなんとかしてこの市民ライターの活動を伝えたいと思い、頑張って執筆しております。

今回ご応募してくださった市民ライター志望者の皆さんの中にも、文章を書くのは初めてという方もいらっしゃいました。
どうやって記事を構成していいかわからない、記事の写真はどうしたらいいんだろう…そんなみなさんのために、今回は全3回の講座をご用意しました。
ライターさんの気持ちが読み手に伝わらなかったり、間違って発信されたりすることのないよう、上手に発信していただくためにも、以下の講座を受講していただくことにしました。

2022/12/5 第1回 記事の書き方講座 

講座の様子

「記事」ってなかなか日常生活では書かないですよね。日記やブログだったら、空想や妄想を挟みながら、

私とあの芸能人が付き合ったら〜…ふふふ…

なんて作り話なんかも自由に書くことができますが、記事はそうはいきません。記事は、きちんと事実を書き記すことが大切になります。

第1回目の講座は「記事の書き方講座」です。
講師は、有限会社ノオト 代表取締役の宮脇淳氏にお願いいたしました。

有限会社ノオト 代表取締役 宮脇 淳

雑誌やWebメディアの記事制作に携わり、2004年7月にコンテンツメーカー・有限会社ノオトを設立。現在はオウンドメディアを中心にコンテンツを制作。宣伝会議「編集・ライター養成講座」で10年以上講師を務める。東京・五反田でコアワーキングスペース・Contentz(コンテンツ)を運営しつつ、緩やかなクリエイターネットワークイベント「#ライター交流会」を全国展開している。

宮脇さんのお話は大変興味深いものでした。私が印象に残っているお話をいくつかご紹介します。

宮脇さん

ライターの仕事=自分の書きたいことを書く ✖️
ライターの仕事=依頼されてきちんと書く ○

わかっているようで、書いているとつい忘れがちなことだなと思いました。書くという作業は、自分の頭や心の中にある言葉を吐き出す作業なので、どうしても自分の言葉や思いで書いてしまいがちです。
市民ライターは市が任命するライターです。つまり、市から依頼されて書くという意識を忘れずに執筆する必要があります。もちろん、市民ライターの記事を今後校正することになる私たちも、意識しなければならない点です。

取材相手のメッセージを、読者に伝わるメッセージにする翻訳業

「ライターはある意味翻訳業です。」
そうおっしゃっていた宮脇さん。なるほど…!ライターは、取材相手の気持ちを上手にまとめて、読み物として読者に届ける大切な役割なのだと再認識しました。私も、新しくできたお店が記事になっているのを読んだことで、お店の人のこだわりがわかり、実際に訪れてみた、ということがありました。
取材相手の伝えたいメッセージを間違えて翻訳してしまったり、自分の主観だけで書いてしまったりすることのないよう、記事を発表する前に複数の人に読んでもらうなど、気をつけなければなりません。

記事タイトルの出来で、読んでもらえる・もらえないが決まる!

世の中にたくさんある記事の中で、読者に見つけてもらい、読んでもらうには、ついつい気になってしまうようなキャッチーな記事タイトルが必要不可欠です。
午後からは、宮脇さん指導のもと、ネタ探しと記事タイトルの付け方のグループワークを行いました。みなさん、この日に初めて顔を合わせたとは思えないほど楽しんでいらっしゃいました。
「作り手が楽しむことが読者に喜んでもらうことにつながります。」と宮脇さんがおっしゃっていたことは、今のところ心配なさそうです。

周南市の気になるワードをみんなで書き出しました

10:00~15:00という長時間の講座でしたが、楽しくてあっという間に終わってしまいました。市民ライター志望者の皆さんも、周南市市民ライターになることに対してイメージが湧いたのではないかと思います。

2022/12/12 第2回 写真の撮り方・グループワーク

これがね〜!難しいですよね!友達とご飯を食べに行った時、なかなか美味しそうに撮れなくて、これじゃあうまく伝えられないか…と納得がいかず、SNSにアップすることを断念したことがあります。そんな私にももってこいの講座。

第2回目の講座は「写真の撮り方・グループワーク」です。
講師は、カメラマンの嶋畑勤氏にお願いしました。

フォトスタジオ嶋畑 カメラマン 嶋畑 勤

周南市内で活動。商品・料理メニュー・モデル・取材・建築竣工写真・企業案内など商業利用価値の高い効果的な広告写真をメインとする。現在、周南市シティプロモーションスペシャルサイトのカメラマンも担当している。

嶋畑さんの撮る写真は、被写体の魅力を存分に引き出す構図が魅力的だなと感じています。どうやったらこんな構図思いつくの!と毎回驚いてしまします。

お弁当をおいしく撮る方法を伝授してくださいました

普段何気なく撮る写真も、構図ひとつでかなり変わることを、講座の中で実技も交えながら教えてもらいました。首から一眼レフをぶら下げて撮影に臨む人や、スマートフォンを駆使しながら撮影する人、みんながカシャカシャと楽しんでいました。

早速実践♪

そしてこの講座の最後には、次回の講座に向けたグループワークを実施しました。次回の講座では、周南市徳山動物園を訪問し、実際に飼育担当者へ取材を行います。ワークショップでは、3~4人のメンバーに分かれて、どんなテーマで取材をするのかを考えてもらいました。そして各班決まったテーマが以下の通りです!

  1. 甘えん坊動物ランキング

  2. 徳山動物園の映えるフォトスポット

  3. どうぶつ汚部屋ランキング

  4. エサ代の一番かかる動物ベスト3

  5. ゾウさんの意外に知られていない芸ベスト3

第1回で学んだ伝わる記事の書き方、そして今回学んだ魅力的な写真の撮り方を活かして、どんな記事が出来上がってくるのか楽しみです。

グループごとに楽しく会議している様子が印象的でした

2022/12/18 第3回 周南市徳山動物園を取材する

朝から雪のちらつく寒い日。ついに周南市市民ライター候補生として初取材です!皆さん防寒対策をしっかりして、周南市にあるまちなか動物園「周南市徳山動物園」に集合しました。

動物園入り口での全体会議が終了したら、いよいよ取材スタートです!グループごとに園内に散らばっていきます。みんな頑張って〜!

全体会議の様子。この日はとても寒かった…

卒業制作「初めての記事」をついに公開!

周南市市民ライターになれば、個人でnoteアカウントを取得し、記事をどんどん投稿していくというスタイルで活動いただくようになるのですが、今回の卒業制作はグループで1記事とさせていただきました。

寒い中、グループで果敢に飼育員さんに取材し出来上がった皆さんの記事。
正直言って

全記事めちゃくちゃ面白いです!!!

同じ徳山動物園を取材しているにも関わらず、1記事1記事が全く違う視点で動物園を取材し、動物園の魅力を綴っています。どの記事も、読めば徳山動物園をより楽しめる記事になっています。

そしてなんと、1班が執筆した記事『徳山動物園の飼育員さんにインタビュー「甘えん坊は誰?」勝手にランキング!』が先日、note「今日の注目記事」に取り上げていただけたのです!周南市公式noteを始めてから一番のいいね数103(令和4年3月10日現在)を獲得!これには事務局(周南市シティプロモーション課)も驚きです。
皆さんの記事は以下のマガジンにまとめています。

周南市市民ライター1期生12名を紹介します!

3回の講座を終え、ライターの仕事や、活動体制・活動方針などがわかった時点で、参加者全員に周南市市民ライターになるかならないか、最終意思確認を行いました。そのうち今からご紹介する12名のメンバーより「周南市市民ライターになりたい」とのお返事をいただけました。
それでは、記念すべき1期生となる周南市市民ライターに任命された12名のメンバーを紹介させていただきます!

No.1 miit 
周南市の職と魅力を発信します

No.2 masao
思い出(ふるさと)を創る人を発信します

No.3 りこねいた
周南市の意外と頑張っているところを発掘します

No.4 アッキー
周南市の「こころ落ち着く場所」と「おすすめランチ&カフェ」を発信します

No.5 SAKI
周南市のいいところを再発見できるような記事を発信します

No.6 宮崎
周南市の「住みやすい」ポイントを発信します

No.7 イチユカ
ほっと一息つける街・周南市の魅力を発信します

No.8 あかね
周南市の好きな所・新たな発見を発信します

No.9 やきみま
美味しいもの・楽しい人がたくさんの、周南市の素晴らしさを発信します

No.10 ダイガク
周南市の魅力を再発見し発信します

No.11 ふみぞう
周南鹿野地域の話題を中心に発信します

No.12 ばやぴ
周南市のおしゃれを発信します

以上12名が周南市市民ライター1期生に任命されました。年代も職業もバラバラ。ただひとつ共通しているのは「周南市が好き」という点だと私は思っています。執筆されたどの記事も、自分の体験談や赤裸々な思い、思い出の場所などが綴ってあり、周南市に対するラブレターのように感じました。周南市に住む人も、そうでない人も、周南市のことが好きになる、そんな記事になっています。

冒頭にも書きましたが、私たちは周南市市民ライターと一緒に「ニッチなタウンガイドブック」の制作をめざしています。
周南市公認の市民ライターが独自の視点で、市内での暮らしや風景などを記事にすることで、旅行雑誌とは一味違う、新しい周南市の歩き方を、あなたにお届けします。

これからどんどん増えていく、周南市市民ライターによるニッチな周南市の記事。ぜひマガジンをフォローし、周南市市民ライターを応援してください。よろしくお願いいたします。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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記事:酒井 菜奈
執筆時期:2022年3月
※本記事の情報は執筆時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接各スポットへお問い合わせください。
※本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。


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